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影を潜め
「影を潜め〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
影を潜めの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
々物の数でない。われ等の生活せるローマ帝政時代の末期――精神的、霊的のものは悉く
影を潜めて、所得顔に跋扈するは、ただ酒色と、荒淫と、悪徳と、劣情……若し汝にして....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
ドゥニパー湾の水は、照り続く八月の熱で煮え立って、総ての濁った複色の彩は
影を潜め、モネーの画に見る様な、強烈な単色ばかりが、海と空と船と人とを、めまぐる....
「星座」より 著者:有島武郎
老木が一度でも分外な涙を流したか。貴様にはまだ文学者じみたセンティメンタリズムが
影を潜めてはいないのだ。科学者らしい雄々しさを持て。真理の前には何事を犠牲《ぎせ....
「二つの道」より 著者:有島武郎
暗黒面を腰にさげている。中庸というものが群集の全部に行き渡るやいなや、人の努力は
影を潜めて、行く手に輝く希望の光は鈍ってくる。そして鉛色の野の果てからは、腐肥を....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、朝から台所で冷酒のぐい煽り、魚屋と茶碗を合わせた、その挙動魔のごときが、立処に
影を潜めた。 まだそれよりも内証なのは、引窓を閉めたため、勝手の暗い……その…....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
危機を絶叫し、舞踏会の才子佳人はあたかも阪東武者に襲われた平家の公達上※のように
影を潜めて屏息した。さすがに剛情我慢の井上雷侯も国論には敵しがたくて、終に欧化政....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
しは不調和の感をほとんど与えない。この作にあってはスティーヴンスンの作家的短所は
影を潜め、長所は遺憾なく発揮されている。事件、情景等の叙述、描写の比類少き巧みさ....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
徴である諧謔は、本篇にあっては題材の性質上著しく抑制されている。しかしそれは全然
影を潜めているのではなく、この作の処々に現れて微妙な効果を収めていることは、細心....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
かかわらずこの辺一帯の地の利もすでに悪くなって、真砂座のあった時分の下町|情緒も
影を潜め、水上の交通が頻繁になった割に、だだ広くなった幹線道路はどこも薄暗かった....
「理想の女」より 著者:豊島与志雄
こと、そういう微細な――実は最も重大な――問題は、「殴られた」という事実の背後に
影を潜めてしまう。そして「殴った」という責任が全部私の上にのしかかってくる。喧嘩....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
性は彼に言ったであろう、止まれ! と。しかしながら、かく強烈な誘惑の前には理性は
影を潜めてしまっていた。そこにはもはや本能しかなかったのである。ただ獣性のみが活....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
た》いて飛びあがる。一面に揚《あが》る泥の濃きうちに、幽《かす》かなる朱いものが
影を潜めて行く。温い水を背に押し分けて去る痕《あと》は、一筋のうねりを見せて、去....
「冬日記」より 著者:原民喜
ち、靴下や手袋を新しく買いととのえて来てくれた。弁当箱も、それはこの頃既に巷から
影を潜めていたが、どうやら手に入れることが出来た。 とらえどころのない空がどこ....
「芸術と数学及び科学」より 著者:三上義夫
とができず、神官に尋ねてもさらに分からなかったのである。東京市内は最も早く算額が
影を潜めたらしく見える。 幕末の頃にはこの種の絵馬を見に来る人も相当に多く、注....
「文化史上より見たる日本の数学」より 著者:三上義夫
怪しむに足らない。 かくして諸学校で洋算が採用されるようになると和算家は次第に
影を潜めた。洋算も多くは和算出身の人によりて学ばれたのである。しかし維新後に士族....