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止ん
「止ん〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
止んの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
もう死ぬ覚悟をきめていた。そうしてまたきめる事の出来たのが嬉しかった。しかし泣き
止んだ私が顔を上げて、あの人の方を眺めた時、そうしてそこに前の通り、あの人の心に....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
なりと、御目にかからせてはくれまいか。」
するとこの時橋の上では、急に扇の音が
止んでしまいました。それと同時に私の甥は、危く欄干の方を見上げようと致しましたが....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
せた。彼等の弓の林の中からは、勇ましい弦《ゆんづる》の鳴る音が風のように起ったり
止んだりした。そうしてその音の起る度に、矢は無数の蝗《いなご》のごとく、日の光に....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
いている。しかし彼自身の感ずる怖れには、始めから反抗のしようがない。彼は、発作が
止んで、前よりも一層幽鬱な心が重く頭を圧して来ると、時としてこの怖れが、稲妻のよ....
「ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
たり坐ったりしている。今まではやしていた馬鹿囃子も、息のつまったように、ぴったり
止んでしまった。そうして、ただ、がやがや云う人の声ばかりする。何しろ思いもよらな....
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
たった頃《ころ》です。あの怪しい行脚《あんぎゃ》の坊主《ぼうず》は、ちょうど雪の
止んだのを幸い、小川通《おがわどお》りを下《くだ》って行きました。これが阿媽港甚....
「路上」より 著者:芥川竜之介
は、まだ傲然《ごうぜん》と腕組みをしたまま、ただぐったりと頭を前へ落して、演奏が
止んだのも知らないのか、いかにも快よさそうに、かすかな寝息を洩らしていた。
....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
様の御同勢とありましては大へんでございます。恐らく森の蝉時雨だって、ぴったり鳴き
止んだことでございましょう。ただその際何より好都合であったのは、姫の父君が珍らし....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
つある『ライト誌』の最初の主筆でもあった。 彼の晩年には、物理的心霊現象は全然
止んだが、しかし自動書記現象は、その最後までつづいた。その中元来あまり健康でなか....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
が道術をもって牡丹花の中に金字で顕したという、一|聯の句を口吟む若山の声が聞えて
止んだ。 お雪はほろりとしたが、打仰いで、淋しげに笑って、 「どうぞ、ねえ。」....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
ちょうどここへ立った時分に、今開けた門の、からからと鳴る、ばねつきの鈴の音が
止んで、あたかも可し、玄関へ書生が取次に顕れて、あえてものを言うまでもない。 ....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
)を籠めたる獅子を、と見る内に、幼児は見えなくなった。 まだ浮ばぬ。 太鼓が
止んで、浜なるは棒立ちになった。 砂山を慌しく一文字に駈けて、こなたが近いた時....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
あの、緋葉がちらちらと散りますこと。ひとりで散れば散るんですけれど。……この風の
止んだ静かな山の暮方に、でもどこかそこらの丘の上から、意趣返しに羽団扇で吹かして....
「押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
て行くにちがいない。 そう考えて、佐太郎は待つた。 ザツ/\と馬草を切る音は
止んだ。それでも女の姿は家から出て来ない。 三分、四分、五分――ついに佐太郎は....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
、助け舟は無いかア……助け舟は無いかア……と叫ぶのである。それも三回ばかりで声は
止んだ。水量が盛んで人間の騒ぎも壓せられてるものか、割合に世間は静かだ。まだ宵の....