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磨り減
「磨り減〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
磨り減の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。 「拝見いたします」 一応ことわって、半七は硯箱の蓋をあけると、箱のなかには
磨り減らした墨と、二本の筆とが見いだされた。筆は二本ながら水筆《すいひつ》で、そ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
が、この数十日の砂掘り作業の如何に熱狂的に猛烈であったかを物語るべく、波形に薄く
磨り減って、銀のようにギラギラと輝いている物凄さ……生きながらの焦熱地獄に堕ちた....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
から五夜で、私たちは海抜八千尺ほどの、甲州アルプスへ来た、山の上には多年雪に氷に
磨り減らされて、鑢のように尖った岩が、岩とつづいて稜角がプラットホームのように長....
「金の十字架の呪い」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
なのでだんだんに暗さをます以外にはさして困難ではなかった。彼等は松脂のように黒い
磨り減らしたトンネルの中に動いてるのがわかった。そして彼等が上の方に一条の光線を....
「北村透谷の短き一生」より 著者:島崎藤村
詞』というものを書いた。ああいうものを書く時分から、透谷君自身のライフも、次第に
磨り減らされて行ったように見える。 透谷君がよく引っ越して歩いた事は、已に私は....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
かっていた。靄が木間に立ち迷っていた。物の陰が淡く見えた。 私の精神も肉体も、
磨り減らされるだけ
磨り減っていた。長い間物を書かなかった。空想がすっかり消えてし....
「魔都」より 著者:久生十蘭
引ッ掻きやがったものか、右の手の人差指と中指と薬指の、この三本の爪の先がすっかり
磨り減って、爪の間に壁土のような白いものがいっぱい詰っている。……まあ、こんなと....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
まさに三方の敵に囲繞された銀五郎、髪はしどろとなり汗は粘く、だんだんと剣気に命を
磨り減らされてゆくものか、月をうけた顔そのものも見る見る死相に変ってくる。 無....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
おびただしい光ものが、チカチカきらめくたびごとに、弦之丞の命が、一|分二分ずつ、
磨り減らされてゆくのではあるまいか――どう倫を絶した使い手にしろ、疲れぬ肉体とい....