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突っ立て
「突っ立て〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
突っ立ての前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
でいる大車輪にも、見事お筆の所望が入れられたのであろう。ぴったりと紅の指針を宙に
突っ立てたのだった。 「ああ、やれやれこれでいいんだよ。お前さんには、えらいお世....
「退歩主義者」より 著者:坂口安吾
じことだからな」 彼は急いでメシを茶碗へギュー/\押してつめこんだ。そこへ箸を
突っ立てゝオシンコの皿を片手に部屋の片隅へ待避した。 「五分おそく怒ったって、お....
「土竜」より 著者:佐左木俊郎
ね?」と遠くから、聞き慣れない声で呼び掛けるものがあった。 梅三爺は唐鍬の柄を
突っ立て、その声のする方を見た。誰かが此方に近付いて来た。併し冬籠りの小屋に漂う....
「放浪の宿」より 著者:里村欣三
と、研ぎすました短刀をひっ提げて這入って来た。そして抛り出した濡板の上に、短刀を
突っ立てた。 「馬鹿! 貴様だよ」支那服が罵り返えした。だが、親しい間柄だと見え....
「丸の内」より 著者:高浜虚子
行や、千代田ビルデングや、第一相互保険ビルデングやが、バラックの中に棒杭のように
突っ立ているのが見える。遠からずそれ等の高層建築は垣の如く建ち並んで、わが東京も....
「澪標」より 著者:外村繁
にすさまじい形相になって、追って行くものがあれば、それが雄である。その先を、首を
突っ立て、ひょい、ひょいといった恰好で、逃げて行くのが雌である。が、雄が二度、三....
「或る作家の厄日」より 著者:豊島与志雄
た。 しいんとしている。水底の感じだ。物のけはいに振向くと、室の入口にさよ子が
突っ立ている。おれはぞっとした。まるで幽霊だ。も一人の幽霊が、駆けこんで来た。女....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
坐っていて、世子から詞を掛けられない以上一言も発せない。いつも左右の手を畳の上に
突っ立てた風に置いている。膝の上にあげる事は許されない。いかにも厳しい容体で、世....
「坑夫」より 著者:夏目漱石
に増長したものと見える。最後に空脛《からすね》を二本、棒のようにどてらの真向うに
突っ立てた時は、この娑婆気が最高潮に達した瞬間である。その瞬間に働く気はないかね....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
、左手に赤布《ムレエータ》を拡げ、牛の前に突っ立ち、やっ! とばかしに襟筋に剣を
突っ立てたがなかなか「突っ通し」というわけにはゆかない。牛がいやいやをすると剣は....
「魔都」より 著者:久生十蘭
、あなたの薄情を思い知らしたげるから」といって古市の手の甲へ血の滲むほど爪の先を
突っ立て、
「どうだ、行くか行かないか。いやなら厭といって御覧なさい、こうして手....
「魚紋」より 著者:吉川英治
動してゆくのが自然だった。 棹を入れてみると、だいぶ深い。彼は、夢中になって、
突っ立てては船を移した。底の沼土が、むらむらと浮いて、水はいちめんに暗くなる。然....
「三国志」より 著者:吉川英治
お見せ申さん」と、誰か叫んだ。 人々が、振向いてみると、それは一丈八尺の蛇矛を
突っ立てて玄徳のそばに付いていた張飛であった。 袁紹の弟、袁術は、にがにがしげ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
いましょうが」 「うぬっ」 菊王は、ひざまずいてなどいられなかった。思わず身を
突っ立てて。 「下郎。なにを、証拠に」 「あ、もし……。お隠しなされますな。街の....