»
練れ
「練れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
練れの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「私の父と母」より 著者:有島武郎
寛容でない偏狭な所があった。これは境遇と性質とから来ているので、晩年にはおいおい
練れて、広い襟懐《きんかい》を示すようになった。ことにおもしろがったり喜んだりす....
「幻談」より 著者:幸田露伴
一層心中は暗くなりました。こういうこともない例ではありませんが、飽《あく》までも
練れた客で、「後追《あとお》い小言《こごと》」などは何も言わずに吉の方を向いて、....
「鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
点検して帰ってしまうと、その飯をとりだして、練りあわせて練飯を作った。そしてよく
練れた練飯でもって、杉箸の片を四方一束に貼りあわせ、且つ一本ずつ少しばかり端を不....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
、こやつでプツリ御見舞い申すぞ」 咄嗟にそこの長押から短槍はずし取って青江流手
練れの位取りに構えながら威嚇したのは、九十一の老神官の沼田正守です。怯んで一同た....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
軍学を能くし、剣術は真影流の名人、文学も出来、役に立ちますが、継母に育てられ気が
練れて居て、如何にも武芸と云い学問と云い老年の者も及ばぬ、実に彼のくらいの養子は....
「連環記」より 著者:幸田露伴
いた。斯様いう人だったので、若し其儘に歳月を経て世に在ったなら、其の世に老い事に
練れるに従って国家有用の材となって、おのずから出世栄達もした事だったろうが、好い....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
して間も無く此処にやって来るらしいな、というので、気軽に作った独詠歌だが、流石に
練れていて旨いところがある。それは、「鳴きて越ゆなり」と現在をいって、それに主点....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
と、おっかあは卵を粉に混ぜて衣をしらえ、乳を少しずつ混ぜていた。 衣がすっかり
練れると、土なべのまま、熱灰の上にのせた。それでどら焼きが焼け、揚げりんごが揚が....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
ってはいたが最早十年も昔のことである。忘れていたといっても好いぐらいである。よく
練れた温雅な薄墨の筆蹟で、いかにも調子は高いが、どこまでも静かにおち著いていて、....
「映画と民族性」より 著者:伊丹万作
ある。論者は簡単にいう。すなわち取材の範囲を拡張せよと。またいう。雄大なる構想を
練れと。もちろんいずれも結構なる議論である。私にはこれらの意見に反対するいささか....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
て撃ち殺し、熊なら胸を裂き肝を取り、皮を剥いで足に敷く、秩父香具師の役得だア。手
練れた鉄砲にゃア狂いはねえ! 野郎来やがれ、切り込んで来い! 定九郎じゃアねえが....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
あ気に食わねえから勘定をして貰ったって、お礼なんざいわねえって、」 お賤は気が
練れた苦労人、厭な顔はちっともしないで、愛想よく、 「ああ、可いともね、また礼な....
「久保田米斎君の思い出」より 著者:岡本綺堂
ど親切な我慢強い人でないと、喧嘩になってしまう虞れがある。米斎君はその点は割合に
練れていて、芝居の都合を考えては斟酌してくれる方でしたが、ある時にはひどく強情で....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
部の雕琢にコセコセしたのが意外の累いをした。が、『平凡』の時は二度目の経験で筆が
練れて来たと同時に「文学はドウでも宜い」という気になって、技術の慾を離れて自由に....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
った広い額の、髪は正しく掻いて、鼻の高い、それで眼元で優しく笑った。なかなかよく
練れていそうである。それと比較べるとこちらの二人はどんなものかな。これも非常に気....