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耳の
「耳の〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
耳のの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
さだ》める余裕を持たなかったのであろう。彼は「しまった」と思うが早いか、たちまち
耳の火照《ほて》り出すのを感じた。けれどもこれだけは覚えている。――お嬢さんも彼....
「格さんと食慾」より 著者:芥川竜之介
とを少し書けば、わたしは宇野の顔を見る度に必ず多少の食慾を感じた。あの顔は頬から
耳のあたりをコオルド・ビフのように料理するが好い。皿に載せた一片の肉はほんのりと....
「影」より 著者:芥川竜之介
は茫然《ぼうぜん》と佇《たたず》んでいた。
「門が明くような音がしたのは、おれの
耳の迷《まよい》だったかしら。」
が、さっきの足音は、もうどこからも聞えて来な....
「河童」より 著者:芥川竜之介
あるのが演奏禁止です。なにしろ音楽というものだけはどんなに風俗を壊乱する曲でも、
耳のない河童にはわかりませんからね。」
「しかしあの巡査は耳があるのですか?」
....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
。向うの要求は、もちろんみな馬琴にとって、あまりに虫のいいことばかりである。が、
耳の遠いということが、眼の悪いのを苦にしている彼にとって、幾分の同情をつなぐ楔子....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
かみかど》と云うような語《ことば》が聞えたと申しますが、それは事によると私の甥の
耳のせいだったかもわかりません。元よりその間も平太夫の方は、やはり花橘の枝を肩に....
「少年」より 著者:芥川竜之介
顔を見廻しながら、天国の常談《じょうだん》を云い合っている。おや、一人の小天使は
耳の穴の中から顔を出した。そう云えば鼻柱の上にも一人、得意そうにパンス・ネエに跨....
「白」より 著者:芥川竜之介
りました! 白はもう命の助かりたさに夢中になっているのかも知れません。いや、白の
耳の底にはいまだに黒の鳴き声が虻《あぶ》のように唸《うな》っているのです。
「き....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
んざく一声《いっせい》の角《つの》を合図に、粉々として乱れる矢の中を、門の内から
耳のとがった、牙《きば》の鋭い、狩犬が六七頭すさまじいうなり声を立てながら、夜目....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
。 三一 答案 確か小学校の二、三年生のころ、僕らの先生は僕らの机に
耳の青い藁半紙を配り、それへ「かわいと思うもの」と「美しいと思うもの」とを書けと....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
もの接吻の為に……」 僕はふと口を噤み、鏡の中に彼の後ろ姿を見つめた。彼は丁度
耳の下に黄いろい膏薬を貼りつけていた。 「何人もの接吻の為に?」 「そんな人のよ....
「母」より 著者:芥川竜之介
んのり光が透《す》いたのも見える。やや長めな揉《も》み上《あ》げの毛が、かすかに
耳の根をぼかしたのも見える。
この姿見のある部屋には、隣室の赤児の啼《な》き声....
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
なものです。が、最も理想的なのはこの上もない片輪《かたわ》ですね。目の見えない、
耳の聞えない、鼻の利《き》かない、手足のない、歯や舌のない片輪ですね。そう云う片....
「冬」より 著者:芥川竜之介
んです。そのまた新聞記者も新聞記者ですし、……」
「僕もとにかく新聞記者ですよ。
耳の痛いことは御免蒙《ごめんこうむ》りますかね。」
僕は僕自身を引き立てるため....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
喉《のど》のつまりそうな金切声《かなきりごえ》は、今日《こんにち》でもなお自分の
耳の底に残っている。が、その金切声の中に潜んでいる幾百万の悲惨な人間の声は、当時....