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衣更
「衣更〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
衣更の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
た、軽い車の軋る響きは……例のがお出掛けに違いない。昨日東京から帰った筈。それ、
衣更えの姿を見よ、と小橋の上で留るやら、旦那を送り出して引込だばかりの奥から、わ....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
と云えば、暗いのも、明いのも、そこいら、……御神燈|並に、絽なり、お召なり単衣に
衣更える筈。……しょぼしょぼ雨で涼しかったが葉月の声を聞く前だった。それに、浅草....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いで、明くる二十八日の朝の空はぬぐうように晴れていた。三月末の俄か天気で、やがて
衣更えという綿入れが重いようにも感じられたが、昔の人は行儀がいい、きょうから袷を....
「番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
あらしに傷みつくして、ゆく春は青葉のかげに隠れてしまった。時鳥の鳴く卯月が来て、
衣更えの肌は軽くなったが、お菊の心は少しも軽くならなかった。月が替ってから播磨は....
「一枚絵の女」より 著者:国枝史郎
巻をひっぱり出すと、中身を数えて苦笑いをし、 (思ったよりは少なかった) でも
衣更の晴着ぐらいは、買ってやれるとそう思った。 歌麿が描いた時もそうだった。衣....
「柳営秘録かつえ蔵」より 著者:国枝史郎
める時であった。梅の実の熟する時、鵜飼の鵜さえ接がう時、「お手討ちの夫婦なりしを
衣更え」不義乱倫の行ないさえ、美しく見える時であった。 二人は恋を募らせた。 ....
「大正女流俳句の近代的特色」より 著者:杉田久女
を取扱って、明らかに思想生活の明暗二方面を描き出している。 お手打の夫婦なりしを
衣更 蕪村 あるほどの伊達しつくして紙衣かな 園女 など、昔の戯曲的な中....
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
も私の思い起こす句は、あの 衣|更え手につく藍の匂いかな という句です。これは
衣更えの、新しい、すがすがしい気分を、最も巧みに表わしていることばだと思います。....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
。
落葉木は若葉から漸次青葉になり、杉松樫などの常緑木が古葉を落し落して最後の
衣更をする。田は紫雲英の花ざかり。林には金蘭銀蘭の花が咲く。ぜんまいや、稀に蕨も....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
、併し、最も非個人主義的風格を止めている東洋の未熟な農民は「非常に楽に共同主義へ
衣更え出来る」というわけである。橘氏の農民解放や権藤氏の農民自治に并行して、ここ....
「チャアリイは何処にいる」より 著者:牧逸馬
、一夜のうちに白い軽装に変わる。アメリカの生活で楽しい年中行事の一つであるいわば
衣更《ころもが》えの季節だった。 このフィラデルフィアの第一流の住宅区域に、ロ....
「曙覧の歌」より 著者:正岡子規
正四位上|大蔵大輔《おおくらたゆう》源|朝臣《あそん》慶永《よしなが》元治二年|
衣更著《きさらぎ》末のむゆか、館に帰りてしるす 曙覧が清貧に処して独り安んず....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
袷を縫って十月になるのを待ちかねていたような御婦人たちは暑そうに袷を着て、自分の
衣更えの気分を味って居ります。西洋の諺《ことわざ》に曰く「女というものは、自分が....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
に一番下へ召すもの、今年は木綿と毛の交織等なくなったので、洗ったものを送ります。
衣更えにさっぱり新しいもの、せめて下には、と思いますが、それでも衛生のこと考える....
「錦木」より 著者:宮本百合子
上げても光君は彼の美くしい年若な女と乳母の云うことほかきかなかった。朝夕の化粧、
衣更のことなどは皆二人の手にされて常に物凄い様な美くしさを持って居た。光君は夜昼....